テナント向け賃貸物件から見たベトナムの小売業者の動向

2023年から2024年の初めにかけて、世界的な景気後退に伴う購買力低下が小売業者に大きな影響を与えた。「ロードサイド型店舗(伝統的小売:ストリートハウス、チューブハウスなど)」、「商業施設型店舗(近代的小売:ショッピングモール、デパート、小売プラットフォームなど)」について、2大都市(ハノイ市、ホーチミン市)のテナント稼働率は2019年以前の水準を下回ったが、回復の兆しも見られる。

2024年8月2日

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市場概況

2023年から2024年の初めにかけて、世界的な景気後退に伴う購買力低下が小売業者に大きな影響を与えた。「ロードサイド型店舗(伝統的小売:ストリートハウス、チューブハウスなど)」、「商業施設型店舗(近代的小売:ショッピングモール、デパート、小売プラットフォームなど)」について、2大都市(ハノイ市、ホーチミン市)のテナント稼働率は2019年以前の水準を下回ったが、回復の兆しも見られる。

路面店路の状況

ハノイ市については、Lao Dong(ベトナム労働総同盟の機関紙)の記事(2024年2月29日)にもあるようにバディン区(Ba Dinh)、タインスアン区(Thanh Xuan)、ドンダー区(Dong Da)などの商店街の多くの通りで路面店が閉店し、「テナント募集」の看板が掲げられている。これについてVARS(ベトナム不動産仲介協会)の副会長(Nguyen Quoc Khanh)は「需要がある一方で多くの潜在的なテナントはより手頃な価格の物件を求めて待機状態にある」と指摘している。小売スペース市場については2024年第2四半期に復調するものの2019年以前の水準の約80%に届くかどうかという見込み。一方、ホアンキエム区(Hoan Kiem)のビジネス街は高級ブランド(Louis Vuitton、Dior、Berluti、Tiffanyなど)の惹き付けに成功している[1]。

[1]

商業施設型店舗の状況

ホーチミン市については、2023年の「商業施設型店舗(近代的小売)」のテナント稼働率(四半期毎)が約90%(前年比1.9%上昇)と比較的安定している。これは新規プロジェクトの稼働率が良好であったことが大きい[2]。小売分野は様々な新規プロジェクトや商店街の活性化を目的としたプロジェクトにより大きな発展を遂げている[3]。今後も2022年から2027年にかけて年平均4%を超える成長が見込まれている。

ホーチミン市の利用可能な近代的小売スペース(万㎡)

出典:Cushman & Wakefield(2022)

ホーチミン市の近代的小売プロジェクトの例(2023年)

出典:Cushman & Wakefield(2023)

ベトナムに新規ブランドが進出、拡大する傾向は強く、多くのブランド(UNIQLO、H&M、MINISOなど)がショッピングモールに出店している。

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