ベトナムの小規模農林水産業における機械化の進展

政府は農業の機械化を重要課題として掲げている。首相決定「農業の機械化、農林水産加工技術の開発に関する2030年に向けた戦略」(858/QD-TTg:2022年7月)では機械化の発展を「付加価値の向上」、「持続可能な発展」に不可欠とし、「生産チェーンの統合」、「先進技術の活用」を目指す方針を示した

2024年12月9日

B&Company

業界レビュー / 最新ニュースとレポート

コメント: コメントはまだありません.

農林水産業の重要性

農林水産業はベトナム経済の根幹を成す重要な産業である。2012年から2023年にかけて年平均成長率7.2%を記録し、経済が停滞する時期にも安定的な成長を遂げている。2023年には市場規模が約1.2兆VNDに達し、GDPの約12%を占めるまでになった(図1)。

【図1】GDPに占める農林水産業の割合(%)

Contribution and GDP share of agriculture sector (2018 - 2023)

資料:ベトナム統計総局(GSO)

農林水産物は輸出品としても大きな役割を果たす。ベトナムは現在、農産物輸出で東南アジア2位、世界15位に位置すると報告されている[1]。2023年時点での栽培面積では「穀物」が全体の半分以上を占め、「果物」、「工業用作物(多年生作物)」と次ぐ(図2)。[3].

[4].

土地面積 【図2】作物作付面積(%:2023年)

Land area of crop types in Vietnam (2023)

資料:ベトナム統計総局(GSO)

しかし、生産規模では小規模生産が依然として主流である。2020年時点で農村部の農林水産業に従事する世帯が約910万世帯となっている。その内訳は農業が約810万世帯、林業が約16万世帯、漁業が約78万世帯[2]。

農林水産業の機械化

政策の方向性については、2022年の決定858/QĐ-TTg[6] 政府は農業の機械化を重要課題として掲げている。首相決定「農業の機械化、農林水産加工技術の開発に関する2030年に向けた戦略」(858/QD-TTg:2022年7月)では機械化の発展を「付加価値の向上」、「持続可能な発展」に不可欠とし、「生産チェーンの統合」、「先進技術の活用」を目指す方針を示した[3]。特に生産物加工やスマート技術の活用を促進する政策が進められている。

【図3】分野別の機械化率の目標(2030年)

続きを読むには、ログインまたは無料会員登録をしてください。

関連記事

ニュースレターを購読する