概要

1920年にフランス人が外国の乳牛をベトナムに持ち込んで初めて、地元の人々は牛乳の存在を知るようになりました。1924年、ロンジェビティとダッチレディの製品がサイゴン（後にホーチミン市に改名）で初めて取引され、長年の乳製品業界の第一人者となりました。それ以来、ベトナムの乳製品業界は劇的に発展しました。ユーロモニターによると、2019年のベトナムの乳製品市場の総規模は52億米ドルを超えており、ベトナム乳製品協会の報告書によると、乳製品市場の収益は2018年にすでに47億米ドルに達し、2017年と比較して9%増加し、12.7%のCAGRを達成しました。 2010年から2018年にかけて。

2020年はCOVID-19パンデミックにより、多くの業界、特にFMCGが苦戦を強いられました。雇用率の上昇と消費者信頼感指数の低下により、消費者は多くの分野で支出予算を削減しました。しかし、乳製品業界の損失は小さく、市場価値は4%のわずかな減少にとどまりました（SSIリサーチ）。最近のニールセンのデータによると、2020年上半期のベトナムのFMCG消費のうち、牛乳の消費は依然として12%を占めており、2019年の統計から変化はありません。

消費者の購買行動

BEAN Survey（2020年11月）が399人を対象に実施した「乳製品の消費行動」調査の結果では、回答者の100%が過去3か月間に牛乳やその他の乳製品を使用したと回答し、ベトナム人の日常生活における乳製品の重要性が証明されました。特に、64%が牛乳を毎日使用し、55%が週に数回その他の乳製品を使用しました。パンデミックの真っ只中にあるため、消費者は健康を増進する製品を求め始めており、牛乳は免疫システムに良い製品であると考えられてきました。ホーチミン証券会社によると、COVID-19パンデミック中の乳製品の需要は増加し、そのほとんどはヨーグルトでした。習慣や利便性の理由のほかに、BEAN Surveyの回答者の87.5%が「健康に良い」という理由で乳製品を選択し、42%が「栄養価が高い」という理由で、32%が「安全性」という理由で乳製品を使用することを選択しました。

外国企業にとっての市場の可能性

商工省が2010年に計画したように、国内企業が2020年までに10億リットルの生乳生産を達成したとしても、輸出要素は言うまでもなく、国内需要の38%をカバーするだけです。外国の牛乳ブランドはチャンスをつかみ、現在市場には300以上の牛乳ブランドがあります（商工省：2017年）。日本からは、森永が2010年に、明治が2019年に現地法人を設立し、和光堂（アサヒグループ食品）はNutifoodとの合弁事業提携を通じて市場に参入しました。

最も長い歴史を持つダッチレディは、認知度と使用率の面で国内メーカーに追いついています。2位の明治は、認知度が33%であるにもかかわらず、過去3か月で製品を購入した顧客は8%にすぎません。ベトナム市場に参入するには、かなりのプロモーションプログラムが不可欠であると考えています。実際、ブランドを選択する理由の上位4つには、「プロモーション（78.4%）」と「幅広い流通システム、購入のしやすさ（76.2%）」が含まれています（BEAN調査-乳製品の消費行動）。2019年の牛乳および乳製品の輸入額は1兆480億ドルに達し、2018年から8.7%増加しました。

結論

もちろん、製品の品質は依然として最も重要です。現在、現地市場では約70%の牛乳が、ビタミンやミネラルの点で生乳よりも栄養価が低い還元乳と認識されています。CPTPPの結果、日本、シンガポール、ニュージーランドの乳製品は輸入関税の対象ではなくなり、牛乳の価格が下がり、競争が激化する可能性があります。しかし、消費者は「無添加（89.5%）」と「品質（73.4%）」を理由に、牛乳ブランドに何を求めているかを明確にしています。低価格の製品とは明確に区別する必要があり、国内企業の中にはすでにオーガニックや栄養価の高い製品を提供しているところもあります。外国企業はこれを勝ち筋にするしかありません。彼らが市場に食い込むことができるかどうかが興味深いです。

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リー・グエン

参考文献:

1. BEAN Survey
2. バオダウトゥ
3. ベトナム酪農協会
4. SSIリサーチ
5. ニールセン