ベトナムの物流産業の成長とDX化への期待

ベトナムの物流産業は近年成長を遂げている。世界銀行のレポート(2023 年 4 月)によると、ベトナムはロジスティクスパフォーマンス指数(LPI)で 139 か国中 43位となり、ASEAN の中ではシンガポール、マレーシ ア、タイに次いで上位 5 か国に入り、フィリピンに並ぶ。2016 年の 64 位から 21 位上がったが、2018 年の 39 位(160 か国中)よりは 4 位下がった 1。しかし、ス コアは 2018 年の 3.27 から 3.30 に上昇している 2。これはサービスの質の向上を示している。

2024年4月15日

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ベトナムの物流産業は近年成長を遂げている。世界銀行のレポート(2023 年 4 月)によると、ベトナムはロジスティクスパフォーマンス指数(LPI)で 139 か国中 43位となり、ASEAN の中ではシンガポール、マレーシ ア、タイに次いで上位 5 か国に入り、フィリピンに並ぶ。2016 年の 64 位から 21 位上がったが、2018 年の 39 位(160 か国中)よりは 4 位下がった 1。しかし、ス コアは 2018 年の 3.27 から 3.30 に上昇している 2。これはサービスの質の向上を示している。[1]低下したにもかかわらず、LPIスコアは2018年の3.27ポイントから3.3ポイントに上昇した。[2]これはベトナムの物流サービスの質が向上したことを示しているのかもしれないが、他の国々もこの分野に注目している。

ベトナム物流ビジネス協会(VLBA)によると、物流コストは依然として高い。2014 年に GDP の約 20.9%を占めていた物流コストは 2018 年から 2022 年にかけて年 平均約 16~18%まで減少したが、世界平均の約 10.6%には及ばない 3。コスト削減の難しさは主に「制約の多いインフラ」、「輸送モード間の連携の弱さ」、「海上輸送能力の低さ」に起因する。港湾の計画はまだ不十分でハブ港や大規模な国際物流センターがない 4。また、トラック輸送が多く(2021 年 1~9 月の総貨物輸送量の約 75%を占める)、内陸水路(約 20%)、海上輸送(約 5%)と次ぐが、鉄道輸送と航空輸送は非常に限られる (それぞれ約 0.3%、約 0.02%)5[3][4][5].

インフラ整備の難しさに加え、事業者の能力はサービス品質、輸送適時性、貨物追跡能力に反映される 6。2019年の地場企業数は約 88%、合弁企業は同約 10%、外資企業は同約 2%だが、市場シェアは外資企業が約 70~ 80%を占める。多くの地場企業は基本的なサービスの提供にとどまり、外資企業の下請や代理店になっていることが多い。労働力は質・量ともに不足している。地場企業の場合、従業員の約 93~95%は専門の訓練を受けておらず、主に小規模なサプライチェーンで配送、保管、出荷などの業務に従事している 7。

「2025 年までの国家 DX プログラム、2030 年までのビジョン」(Decision No. 749/QD-TTg)の 8 つの優先分野には物流も含まれている 8。ベトナム物流ビジネス協会 (VLBA)の調査(2018 年)によると、最大 50~60%の企業が様々な種類のテクノロジーを適用しているが、そのレベルはまだ低く、ほとんどが単一のソリューションである。物流企業で使用されている IT アプリケーションの約 40%は輸送・倉庫管理、データ交換などの基本的なもの。さらに、従業員の専門知識に満足している企業はわずか約 6.7%と、技術や人材の開発には資金的な難しさがある 9。

物流活動の規制はまだ不十分である。関連する規制は多くの文書で規定されているが、具体的な政策は完全には実施されていない。様々な法文書に散在、重複している状況で適用する際の難しさがある 10。物流業界は課題も多いが、競争力を向上させて経済発展に資することができるよう、これらの問題を解決する方向で動いていることから今後が期待される。

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2008年に設立され、ベトナムにおける日系初の本格的な市場調査サービス企業として、業界レポート、業界インタビュー、消費者調査、ビジネスマッチングなど幅広いサービスを提供してきました。また最近では90万社を超える在ベトナム企業のデータベースを整備し、企業のパートナー探索や市場分析に活用しています。

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