
2025年4月2日
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グリーンビルディングの現状と成長
ベトナムではグリーンビルディングの普及が着実に進んでいる。2010年には年間1棟しか認証されなかったものの、その後は増加傾向になり、2023年には76棟に到達。[1]2024年には163件のプロジェクトが予定され、今後もさらなる成長が期待されている。 [2]
これまでに、国内のグリーン認証を受けた建物は合計559棟、延床面積は1,360万平方メートルに達している。この数字は、2019~2030年の国家エネルギー効率プログラム(VNEEP3)で定められた、2025年までに80棟、2030年までに160棟という当初の目標[3]を大幅に上回っており、建設部門のエネルギー消費量を2019~2025年に5~7%、2030年までに8~10%削減し、全国的に省エネ型およびグリーンビルの開発を促進することを目指している[4] [5]。
【図1】 認証制度別グリーンビルディング数(12/31/ 2024)
EDGE | LEED | Green Mark | その他 | 合計 | |
商業用、産業用建物数 | 258 | 208 | 51 | 42 | 559 |
集合住宅戸数 | 18,182 | 1,285 | 9,759 | 2,158 | 31,384 |
戸建住宅数 | 2,995 | – | 231 | 8 | 3,234 |
延床面積(㎡) | 5,687,647 | 5,354,195 | 1,922,883 | 614,863 | 13,579,588 |
資料:EDGE Buildings、IFC、World Bank
用途別に見ると、集合住宅が約28%を占め、次いで工場が約26%(図3)。 特にグリーン工場は過去2年間で急増し、現在163棟に達している。 用途別に見ると、集合住宅が約28%を占め、次いで工場が約26%(図3)。 蓮 —ベトナム向けに特別に設計された規格[6]注目すべきことに、これらのプロジェクトのうち 80% 以上が LEED および EDGE の認定を受けています。
ベトナムグリーンビルディング評議会(VGBC)のHoang Manh Nguyenは「輸出向けの工場では国際基準を満たすためにグリーン認証の取得が重要視されている」と指摘している。[7]
グリーンビルディング市場の可能性
世界的な持続可能な開発の流れの中でグリーンインフラ投資が加速している。グリーンインフラ投資機会(GIIO)の報告書によると、2019年から2030年の間に世界で約100兆USDの投資が見込まれている。 [8]
ベトナムも例外ではなく、2050年のネットゼロを目指して2030年までに7,430万トンのCO2削減を掲げている。この目標達成に向け、グリーンビルディングは不可欠な要素とされ、投資家やデベロッパーにとって大きなビジネスチャンスを提供している。[9]
国際金融公社(IFC)によると、ベトナムのグリーンビルディング市場は約800億USD規模と試算されており、再生可能エネルギー分野の約590億USDを上回る最大の投資機会とされている 。これにより、持続可能な都市開発がさらに加速することが期待される。
グリーンビルディングの課題
ベトナムのグリーンビルディング市場には依然としていくつかの課題がある。最大の障壁は投資家の誤解である。多くのデベロッパーはグリーンビルの建設により20~30%のコスト増加を懸念している。しかし、実際には追加投資は3~8%にとどまり、長期的にはエネルギー消費の15~30%削減、CO2排出量の30~35%削減、廃棄物処理コストの50~70%削減など、多くのメリットが得られる。 [10].
ベトナムのグリーンビルディング市場には依然としていくつかの課題がある。最大の障壁は投資家の誤解である。多くのデベロッパーはグリーンビルの建設により20~30%のコスト増加を懸念している 。しかし、実際には追加投資は3~8%にとどまり、長期的にはエネルギー消費の15~30%削減、CO2排出量の30~35%削減、廃棄物処理コストの50~70%削減など、多くのメリットが得られる。 [11].
政府の支援と政策
こうした課題に対応するため、ベトナム政府も積極的に支援策を打ち出している。建設省(MOC)は省エネ法改正に向けた規制強化やグリーンクレジットの導入、エネルギー効率基準の策定などを進めている。また、建設省(MOC)は(国連開発計画(UNDP)と共同で省エネビルディングプロジェクト(EECB)を実施。 わずか3%の追加投資でエネルギー消費を25~67%削減できることを実証し、5年以内の投資回収を可能にすることを示した 。
政府の政策として以下のようなものが制定されている。
– 55-NQ/TW : 国家エネルギー開発戦略
- 62/2020/QH14 : 改正建設業法 (2020);
– 1393/QD-TTg : 国家グリーン成長戦略
日本企業の市場参入機会
ベトナムのグリーンビルディング市場は特に工業団地や倉庫において日本企業にとって大きなビジネスチャンスを提供している。政府の税制優遇や低利のグリーンローンなどの支援策もあり、日本企業にとって市場参入の追い風となっている。
日本企業は「グリーン認証を受けた工業団地の開発」、「再生可能エネルギーソリューションの統合」、「低炭素建材やスマート技術の提供」といった分野で強みを活かすことができる。実際に、日本企業の成功例としては、住友商事(ハノイ市、ビンフック省、フンイエン省でタンロン工業団地を開発) 、双日(ドンナイ省のロテコ工業団地に投資) などが挙げられる。[12][13]
ベトナム市場への参入は日本企業が持続可能な建設分野で競争力を持つための絶好の機会と言えるだろう。今後の動向に注目が集まる。
[1] https://vneconomy.vn/vietnams-green-building-certifications-sharply-increase-exceeding-targets.htm
[2] https://vietnam.vnanet.vn/english/print/green-buildings-in-vietnam-double-last-year-388166.html
[3] https://english.vov.vn/en/society/green-buildings-in-vietnam-double-last-year-post1154777.vov
[4] https://baochinhphu.vn/thuc-day-chuong-trinh-quoc-gia-su-dung-nang-luong-tiet-kiem-hieu-qua-102220714113237189.htm
[5] https://vneconomy.vn/vietnams-green-building-certifications-sharply-increase-exceeding-targets.htm
[6] https://baodautu.vn/tang-nhanh-cac-cong-trinh-xanh-tai-viet-nam-d245044.html
[7] https://www.reccessary.com/en/news/vn-market/vietnam-green-building-surge-2024
[8] https://www.climatebonds.net/resources/reports/green-infrastructure-investment-opportunities-giio-vietnam
[9] https://vneconomy.vn/techconnect//cong-trinh-cong-nghiep-xanh-viet-nam-dang-tang-manh.htm
[10] https://vneconomy.vn/so-luong-cong-trinh-xanh-van-con-khiem-ton.htm
[11] https://nhandan.vn/phat-trien-cong-trinh-xanh-chuyen-dong-tu-chinh-sach-den-hanh-dong-thuc-tien-post834868.html
[12] https://vccinews.vn/news/55816/sumitomo-va-cnctech-ky-ket-bien-ban-ghi-nho-hop-tac-chien-luoc.html
[13] https://vnexpress.net/khu-cong-nghiep-xanh-loteco-2703062.html
B&Company株式会社
2008年に設立され、ベトナムにおける日系初の本格的な市場調査サービス企業として、業界レポート、業界インタビュー、消費者調査、ビジネスマッチングなど幅広いサービスを提供してきました。また最近では90万社を超える在ベトナム企業のデータベースを整備し、企業のパートナー探索や市場分析に活用しています。 お気軽にお問い合わせください info@b-company.jp + (84) 28 3910 3913 |