ベトナムは自然環境に恵まれ、2020年の農林水産物の輸出額は世界16位である。原産地としてのみならず、食品加工業も近年発展し、人口1億人が中間所得層へと向かうなど消費地としても注目されている。一方、食品産業の付加価値は高くなく、障害となっているのがコールドチェーンだったが、状況は変わりつつある。
Euromonitorの調査(2019年)によると、小売市場のうち冷蔵輸送が必要な食品・医薬品市場は2020年に約100億USD、低温物流市場は2019年から2023年にかけて年平均約20%で成長すると推定されている。消費が生鮮市場からスーパーにシフトすると消費者の目が肥えて食品鮮度の重要性が増し、コールドチェーンに対する需要を押し上げる。最近ではフードロスが社会課題となり、CEL Consultingの調査(2020年)によると、果物・野菜の廃棄率は最大35〜45%、水産食品は同25〜30%と国連食糧農業機関などの国際基準を上回る。国内市場向け食品業者のコールドチェーン活用率は8%程度と伸び代が大きい。一方、輸出業者の同活用率は約67%と高く、国際市場に対応するため業界全体で投資してきたことが分かる。
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旅行先として、ベトナムの人気が高まっている。トリップアドバイザーの「口コミで選ぶ世界の人気観光地ランキング2019」では15位にハノイ、JATAの「日本人が選ぶ夏休みの海外旅行先2019」では5位にベトナム (前年6位)が入っている。
ベトナム人の旅行ニーズも増加しており、国際空港評議会(ACI)によると、2018年、国内旅客数も含めた年間総旅客数は前年比12.9%増の1億600万人、貨物量は同7.7%増の約150万トンであり、インド、サウジアラビア、UAEを抑え、2022年まで年7.8%増となる世界で最も成長率が高い航空旅客市場と予測されている。
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2018年11月、Google Temasekのレポートによると、ベトナムのeコマース(以下、EC)市場規模は2018年で28億ドル、2025年までに150億ドルに達する見込み。2015年から2025年にかけてのCAGR(年平均成長率)は43%。東南アジアでは、ECのアクティブユーザーが1億2,000万人いる中で、ベトナムはインドネシアに次ぐ速さで成長している。成長する市場に対し、アリババ、京東、テンセントといった中国大手EC企業はベトナム最大規模のECサイトLazada、Tiki、Shopeeに資本参加し、また、FPT、Vin Groupなどのベトナム大手企業もSendo、AdayroiといったECサイトを開設し、市場シェアを争っている。
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ベトナムでは近年、従来型のタクシー企業(Vinasun、MaiLinhなど)と配車アプリを通じて輸送サービスを提供する企業(Uber、Grabなど)の争いが激化している。後者の企業は4年ほど前から事業を展開、ITを活用した使いやすいインターフェースに加え、価格面やドライバーの身元保証、評価制度を通じた安全性などの面で従来型の企業を圧倒、2016年頃からタクシー市場におけるシェアを大きく伸ばしてきた。今年に入り、このような企業間の競争に影響を与え得る動きが3つほど相次いで起きているため紹介したい。
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ベトナム国内航空市場で格安航空会社(LCC)ベトジェットの勢いが増している。2011年に運航開始したベトジェットは、わずか5年でベトナム航空と国内線シェアで肩を並べるまでに成長した。急成長の背景には何があったのか。
ベトナム航空市場は、国営企業ベトナム航空によって長く独占状態にあった。しかし、2007年には民間航空法が改定され、ベトジェットはベトナム初の民間航空会社として認可を取得し、2011年12月に運航を開始した。創業者であるグエン・ティ・フオン・タオ氏は、航空業界への参入の背景について、以下の点を挙げている。
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