業界レビュー

2024年6月ベトナムの10の注目ニュースとハイライト
2024年6月、ベトナムではプーチン大統領のベトナム公式訪問、ニョンハノイ駅地下鉄の開業間近、フォックスコンのベトナムの回路基板工場への投資など、経済、政治、投資に関する重要なイベントが数多く開催された。B&Companyが選んだ2024年6月の注目イベント10選を振り返ってみましょう。
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ベトナムにおけるプラスチックリサイクルのサステナビリティ
ベトナムの大きな資源「プラスチック廃棄物」 ベトナムはプラスチックの需要が大きく、年間約390万トンのプラスチック(PET、LDPE、HDPE、PP)が使用され、大量に廃棄されているが 、図1(2021年)に示すようにリサイクルされるのは約82万トン(約25%)と少なく、約245万トンが廃棄されている 。 そのため、ベトナムのプラスチック廃棄物は十分に活用されていない経済資源と考えられている。十分に活用されていない理由には次のようなものがある。
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近年の健康補助食品を取り巻く環境
ベトナムでは2000年代から機能性食品が輸入されるようになり、同市場は年々着実に成長し続けている。その背景には、所得の上昇に伴い生活水準が向上し、これらの製品を購入する余裕が生まれていること。また、高齢化が急速に進行し、特にコロナ禍以降、身体の健康と免疫力に注意を払う人が増えたことなどがある。一方、現代のライフスタイルや食生活は栄養素が不足する原因となっており、栄養補助食品の必要性が高まっている。これらの製品がもたらす効果がさらに認識されるようになっていき、今後も成長し続けると予想されている。
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ベトナムにおける日本企業の存在感の低下
かつて日本はベトナムに対するFDI額(外国直接投資額)で1位だった。近年韓国に追い抜かれ、中国にも背後に迫られている。これはベトナム関連の仕事をしていれば十分実感するところである。FDI額や貿易額だけでなく、ベトナムでの居住者数などでも日本の占める割合の低下が囁かれてきた。
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日本に近づくベトナム経済規模の「伸び」
2010年のベトナムのGDPは日本の38分の1だった。これが2020年には約14倍、2022年には約12倍まで近づいてきている。今回これを「伸び」で比べてみることにした。企業が将来の活動を考える際、「新たにどのくらいの需要が生まれるのか」ということの方が大事なことも多いからである。
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ベトナムの物流産業の成長とDX化への期待
ベトナムの物流産業は近年成長を遂げている。世界銀行のレポート(2023年4月)によると、ベトナムはロジスティクスパフォーマンス指数(LPI)で139か国中43位となり、ASEANの中ではシンガポール、マレーシア、タイに次いで上位5か国に入り、フィリピンに並ぶ。2016年の64位から21位上がったが、2018年の39位(160か国中)よりは4位下がった。しかし、スコアは2018年の3.27から3.30に上昇している。これはサービスの質の向上を示している。
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ベトナムのキャッシュレス決済の普及状況
現金取引には貨幣の印刷、輸送、保管、計数といった決済の組織化に関連するコストなど様々な欠点がある。さらに、大口取引における脱税に悪用されることも多く、窃盗、偽造、マネーロンダリングなど社会安全保障上の問題もある。こうした課題を受けて現金の使用制限が導入され、現金以外の決済が普及しつつある。
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ベトナムの酪農・乳業の直面している課題
ベトナム人の健康と栄養への関心の高まりにより乳製品市場の潜在的な可能性は大きい。今後数年間で1人当たりの牛乳消費量は増加の一途で2030年には同約40ℓ/年になると予測されている。ベトナム酪農協会(VDA)によると、2010年は同約15ℓ/年、2021年には同約27ℓ/年に増加したが、タイ(約35ℓ/年)やシンガポール(同約45ℓ/年)に比べるとまだ低い。
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ベトナム・メコンデルタの産業構造
メコンデルタ地域はベトナムの最南部、メコン川に近い広大な低湿地である。中央直轄市のカントー市と12の省で構成され、社会経済上の大きなまとまりを成している。実際に訪れてみると低地に無数の水路が交錯し、小さな原動機付きボートが重要な交通の足となっている。主要産業は農業や水産業で日本に来る海老魚介など外貨獲得への貢献も大きい。
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ベトナムの生保市場、激動の1年を乗り切る
ベトナムの保険市場、特に生命保険は2023年に危機的な状況にあった。全体的な景気後退の影響もあるが、それ以上に保険会社と顧客の間でコミュニケーションにおける問題が多々発生し、業界として信頼を失うような年であった。とはいえ、サービスの質を向上させて信頼回復を図るべく「再編」を推し進め、これらの課題を徐々に克服しつつある。
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