B&Company(株)代表取締役 太田 薫正氏は、東京で開催された2つの著名なセミナーにおいて、ベトナム市場のダイナミックな成長と、日本企業とベトナム企業との協業可能性について貴重な洞察を提供しました。
1. 海外技術協力実務研修会-3(2024年10月30日)
本セミナーでは、B&Companyがベトナムの経済概況を紹介し、特に機械・金属加工および食品・菓子市場における主要な業界トレンドと投資機会を強調しました。プレゼンテーションの主な内容は以下の通りです:
- – ベトナム経済の拡大:ベトナム経済は安定した成長を続けており、海外直接投資(FDI)の増加がこれを支えています。特に日本は主要な投資国で、製造・加工分野がFDIの60%を占めています。
- – 機械・金属加工産業:この分野では、高精度技術と国内生産能力の需要が高まり、市場が急成長しています。日本企業は技術移転や自動化システムの導入を通じて、大きな利益を得ることができます。
- – 食品・菓子市場:市場は拡大しており、日本製品はその品質と味で高く評価されています。ただし、価格設定と製品バラエティには課題が残ります。物流の効率化を図るため、大手小売業者は直接輸入システムを導入する動きが見られます。
- – 投資機会:プレゼンテーションでは、CPTPPや日越FTAなどの貿易協定を活用することで、日本企業がベトナムの産業発展に果たす重要な役割を強調しました。また、京王電化工業のケーススタディでは、B&Companyの戦略的パートナーシップと市場調査支援により、成功した市場参入の例が示されました。
2. 第27回 Premium Textile Japan 2025 Autumn/Winter(2024年11月6日)
本セミナーでは、B&Companyがベトナムのアパレル市場について詳細な分析を行い、現在のトレンドやビジネスチャンス、主要な課題について説明しました。プレゼンテーションの主な内容は以下の通りです:
- – ベトナムの経済成長:ベトナムの消費市場は、中間層の増加によって急速に拡大しています。2020年にはフィリピンを一人当たりGDPで追い越し、外国投資家にとって魅力的な市場となっています。
- – アパレル市場のトレンド:COVID-19の影響を受けながらも、ベトナムのアパレル業界は力強い回復を見せており、年平均成長率は5.2%に達しています。特にメンズアパレル分野では、品質やブランド価値に対する需要が高まっています。
- – 競争環境と消費者行動:市場には、Viet TienやCANIFAといった強力なローカルブランドが存在し、Shopeeなどのeコマースプラットフォームの影響力が増しています。インフルエンサーマーケティングを含むデジタルマーケティングが、消費者の購買行動を大きく左右しています。
- – 日本企業にとっての成長機会:日本ブランドの市場シェアは減少傾向にあるものの、現地の市場動向に適応し、戦略的パートナーシップを模索する企業には大きな成長可能性があります。
B&Companyのプレゼンテーションは、日本とベトナムの経済関係をさらに深める可能性を示唆し、地域でのビジネス拡大を目指す企業にとって実践的な洞察を提供しました。ベトナム市場の成長を活用するためには、現地市場に適応した戦略と、包括的な市場調査が重要です。
B&Companyの市場調査サービスやベトナム市場に関する詳細なインサイトについては、ぜひお問い合わせください。
B&Company株式会社
2008年に設立され、ベトナムにおける日系初の本格的な市場調査サービス企業として、業界レポート、業界インタビュー、消費者調査、ビジネスマッチングなど幅広いサービスを提供してきました。また最近では90万社を超える在ベトナム企業のデータベースを整備し、企業のパートナー探索や市場分析に活用しています。
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