海外投資家向けガイド「ベトナム企業とのビジネスマッチング」

グローバル展開が加速する中、海外企業の市場参入を促進するためのビジネスマッチング支援がますます重要になっています。

2025年11月20日

B&Company

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2008年に設立され、ベトナムにおける日系初の本格的な市場調査サービス企業として、業界レポート、業界インタビュー、消費者調査、ビジネスマッチングなど幅広いサービスを提供してきました。

本記事は英語で作成されており、他言語版は自動翻訳を利用しています。正確な内容につきましては、英語版記事をご参照ください。弊社はできる限り正確な情報の提供に努めておりますが、本記事のご利用は利用者ご自身の判断と責任のもとでお願いいたします。また、本記事に記載されている考察や将来展望等は、各研究者の個人的な見解に基づくものです。

成長続くベトナム、外資誘致へ優遇策を拡充

東南アジアで新たな投資先として注目を集めるベトナム。コロナ禍からの回復を経て、同国経済は再び高成長軌道に戻りつつある。2022年の実質GDP成長率は約8.0%と、2011年以来の高水準を記録。2023年は5.5%、2024年は7.1%の成長が見込まれ、2025年にはGDPが4,760億USD規模に達する見通しだ。ASEAN諸国の中でも際立つ成長テンポといえる。

政府は外資導入に向けた制度整備を急ぐ。とりわけハイテク分野や研究開発を対象に、法人税を最長37年間にわたり5%に抑える優遇措置を導入。2021年発効の「決定29/2021/QD-TTg」に基づき、投資環境の国際競争力を高める狙いだ。

製造業を中心にFDI堅調、実行ベースで9%増

外国直接投資(FDI)は堅調に推移している。2024年のFDI登録額は約382億USDと前年をやや下回ったが、実行額では前年比9.4%増の252億USDに達した。加工・製造業が引き続き中心で、海外企業の高い関心がうかがえる。

注目すべきは、登録額はわずかに減少したものの、実際の投資支出は増加したことです。これは、ベトナム市場への信頼が高まり、政府の優遇政策と安定した経済運営が引き続き外国投資を誘致していることを示しています。

【図1】外国直接投資(FDI)登録額(%)

【図1】外国直接投資(FDI)登録額(%)

B&Companyコンピレーション

現地企業との連携がカギ、マッチング支援に脚光

市場参入の鍵を握るのが、信頼できる現地パートナーの確保だ。外国企業とベトナム企業を結ぶ「ビジネスマッチングサービス」への関心が高まっている。

こうした支援サービスでは、企業の要件に合致するパートナー候補の選定や評価、商談設定、現地訪問の調整までを包括的に支援する。さらに、文化や言語の違いを踏まえたコミュニケーション支援を通じ、長期的な関係構築を後押しする。グローバル展開が加速する中、マッチング支援は外国企業の市場参入を促す橋渡し役として存在感を高めている。

データ不足・言語の壁~現地連携に残る課題~

ただ、現地連携には依然として課題も多い。第一に、業界別の企業データベースが未整備で、信頼できるパートナーを迅速に見極めにくい。情報開示が限定的で、財務内容や実績を把握しにくいケースも目立つ。また、経営層へのアクセスが難しく、営業部門レベルでの対応にとどまる例も少なくない。意思決定までの時間が長くなりがちだ。さらに、英語など外国語の使用率が限定的で、交渉スタイルや商習慣の違いが摩擦を生む場面もある。

こうした構造的要因が重なり、商談の遅延や案件停滞につながる可能性がある。現地事情に精通した仲介機関の支援を活用できるかどうかが、成否を左右する。

マッチングプロセス・外国人投資家が直面する主な課題

候補特定 – 事前に設定した要件や評価基準に基づき、業界・規模・実績等から適切なパートナー候補を調査・抽出

– ベトナムでは業界別の企業データベースが未整備であり、信頼性の高い情報を効率的に入手するのが難しい

評価

選定

– 候補企業の信頼性、実務遂行能力、財務基盤、取引実績、評判などを多角的に分析し、協業可能性を判断

– 企業情報の開示が限定的で、財務内容や経営実績の透明性が低く、比較評価が困難

交渉協議 – オンライン・対面での初期商談や現地訪問を通じ、条件交渉や関係構築を行う

– 意思決定権者へのアクセスが難しく、英語・日本語など外国語対応の限界や文化的相違が交渉進展を妨げる

契約締結 – 契約書面の確認、デューデリジェンス(企業精査)、契約履行に向けた継続的な調整を行う

– 言語や商習慣の違いにより、契約履行後のコミュニケーションに誤解が生じやすく、関係維持に課題が残る

B&Companyのコンピレーション

専門サービスが市場参入を後押し、需要は拡大傾向

ビジネスマッチング支援を手がける専門事業者の役割は年々高まっている。

例えばB&Companyのサービスでは、業界特化型のパートナー推薦や一般的なビジネスディレクトリに依存しないカスタマイズ対応が特長だ。企業調査や候補評価にかかる時間を短縮し、効率的な選定を支援する。さらに、市場調査やデューデリジェンス(企業精査)の実施、商談会やネットワーキングイベントの企画運営にも対応。翻訳・通訳や交渉支援など、言語・文化面を含めた「現地密着型の総合支援」を展開している。

こうした一貫支援により、海外進出企業はパートナー選定から事業定着までをスムーズに進められる。

【図3】B&Companyのビジネスマッチングサービス

パートナー情報の収集 信頼できる企業や第三者情報源から直接データを収集し、正確で検証済みのパートナー情報を確保
ニッチ分野でのターゲティング 独自の業界データベースとネットワークを活用し、特定分野や製品に強みを持つ有望な現地企業を精度高く発掘
経営層へのアクセス確保 営業担当ではなく意思決定権を持つ経営幹部層との連絡を確立し、迅速な交渉を支援
言語文化面のブリッジ機能 オンライン・オフライン双方で商談や調整を伴走支援し、パートナー企業からの迅速な応答を促進
言語と文化の橋渡し機能 通訳・翻訳に加え、文化的・商習慣上のギャップを補い、現地企業との信頼関係構築を支援

B&Companyのコンピレーション

サービス選定のポイントは専門性と実績

成功の鍵を握るのは、信頼できるマッチングサービスの選定だ。自社業種に即した業界知見や実績を持つかどうかが最初の判断基準となる。また、現地企業・業界団体・政府機関とのネットワークの有無も重要な指標だ。法務・契約支援などの実務対応力、事業開始後のフォロー体制の整備状況も見逃せない。さらに、クライアント企業の目的に応じて柔軟に対応できるかどうかも、現地ビジネスの成否を左右する。

多様な選択肢の中から「専門性×実績×ネットワーク」を基準に選び抜くことが、成功の第一歩となる。

 

*ご注意: 本記事の情報を引用される場合は、著作権の尊重のために、出典と記事のリンクを明記していただきますようお願いいたします。

B&Company株式会社

2008年に設立され、ベトナムにおける日系初の本格的な市場調査サービス企業として、業界レポート、業界インタビュー、消費者調査、ビジネスマッチングなど幅広いサービスを提供してきました。また最近では90万社を超える在ベトナム企業のデータベースを整備し、企業のパートナー探索や市場分析に活用しています。

お気軽にお問い合わせください

info@b-company.jp + (84) 28 3910 3913

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